震災から半年

名古屋まで揺れた東日本大震災から、半年以上経ちました。

愛知県、いえ東海地方に住む者にとっては、大地震は決して他人事ではありません。
東海・東南海・南海の三連動地震が起きると言われ続けているからです。
過去の歴史的に見ても、いつ起きてもおかしくない、極端な話、明日にも今日のこの後すぐにでも、起こっても不思議はない状況のようです、地面の下では。

最近、こんな本を読みました。

岩手県陸前高田市の市長さんが、実際に体験した被災当日からのことを綴っているものです。

被災地の本当の話をしよう ～陸前高田市長が綴るあの日とこれから～ (ワニブックスPLUS新書)

• 作者: 戸羽 太
• 出版社/メーカー: ワニブックス
• 発売日: 2011/08/08
• メディア: 新書

市長自身が奥様と自宅をなくした被災者であるため、一般被災者の気持ちが痛い程よく解っています。
むしろ、そんな状況でも陣頭指揮を執らなければいけないという意味では、最も過酷な立場とも言えます。

そういえば台風１２号による洪水被害があった那智勝浦町の町長さんも、奥様とお嬢さんを自宅ごと失ってしまったのですね。


戸羽市長は著書の中で、「霞ヶ関や永田町は、地図で見るよりも心がずっと遠い」というようなことを記しています。
視察と称して被災地を訪問してくる国会議員や大臣はたくさんいても、その中には避難所に顔を出して励ましたりするどころか、廃墟と化した市庁舎の前でVサインを出して記念写真を撮ってさっさと帰ってしまった人もいるとか！

一体何を考えているんだ！！

緊急時なのに「こういう決まりがあるから」と平時と同じ手続きを踏まなければ認可が下りないという、融通の利かなさも復興の妨げになっているそうです。


名古屋市は、震災によって全く機能しなくなってしまった市役所に、数十名の市職員を長期派遣し「市役所まるごと支援」という事を行っています。
市の職員の中から挙がった提案を市長が快諾し、結構早い段階から現地に向かったそうです。
また、被災したことによって修学旅行を断念せざるをなくなった陸前高田市の中学生を、名古屋市内での募金活動（賛同して寄付している人は名古屋市民だけではないはずです）によって２泊３日の修学旅行に招待しました。
８月初旬にまず１校招待し、あと３校を予定しているとのこと。
ナゴヤドームでプロ野球観戦し、その始球式に野球部のエースピッチャーが登板したり、地元の中学生と交流したり、名古屋城へ行って武将隊のおもてなしを受けたり、水族館や動植物園を楽しんだりしたそうです。

常に「明日は我が身」であるとも言える大地震による災害。
過去の記録から検証すると、名古屋駅の西側辺りまで津波で水没する可能性もあるようです。

そんな名古屋の放送局が、岩手県に対して失礼な事件を起こした時は、本当に怒り心頭でした。
まったく、品のないオヤジジョークは手に負えませんね
私はその種類のお米をずっと愛用してるんですよ
特に産地を指名するならば「江刺のひとめぼれ」
次に米びつが空になったら、その時も同じ銘柄を買いますからね。
だって好きなんですもん。
江刺藤原の郷でひとめぼれ入りアイスクリームを食べて以来、ずっとお氣に入りなんですから！



三連動地震の恐怖がある地域以外でも、地震大国ニッポンに住んでいる限り、絶対に安全という事はあり得ないのでしょう。
大昔の文献に頼るのとは違って、現代は科学的に検証した番組を見ることもできます。
対岸の火事のように思わず、常に危機意識を持つだけでも、違うのではないでしょうか。

この本を読んで、手元に置いて、大きな震災は決して風化させてはいけないことを、肝に銘じておきたいと思うのです。

コメント 2

みんながみんな変な政治家ではないのでしょうが……
心ある方も沢山居るのでしょうが……
目立つ人が駄目駄目なので、なんとかならないのでしょうかね。
もっと臨機応変に動いてほしいものですよね。
取り敢えず、原発をなんとかしないと、
今までの日本ならば、もっと復興が進んでいたはずなのに、
放射能で動けないのがもどかしいですね。
私は広島の生まれなので……　
福島県民の方々が受けている理不尽さが、辛い。
福島産があったら、買うようにしています。
by ささ (2011-09-22 11:10) 

さささん
この本の巻末に、自衛隊出身の参議院議員さんとの対談が載っていました。
この市長さんの姿は、現地で活動する自衛隊員たちを感動させているそうです。
確かに今までの震災なら、阪神大震災もそうですが、がれきの撤去先がどうこう、なんていう事に時間をとられることはなかったですもんね。
放射能についても過剰反応な部分もありますよね。
恥ずかしい事に、愛知県では２件も失礼な騒ぎを起こしました。
私個人的には、支援や応援の気持ちはたくさんあります。
体力その他いろんな理由もあり、現地へボランティアに行ったりする事はできないので、募金とか物産品を買うとか、そういう面で。
あ、今日は会社帰りに『大東北展』で福島のお蕎麦を食べて、陸前高田の支援商品のバッグを買ってきました。
by 青苺シル子 (2011-09-22 23:09)